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資産設計とはよくいうけど
将来に向けてお金がいくらあればいいかしら・・?
どうやって試算していいのかもわからない・・・三大出費ってなに・・
という方がほとんどですよね。
僕も「毎月余ったお金だけ、貯金をすればいいか・・」
ぐらいで考えていましたが、ファイナンシャルプランナーの資格を取得してから、お金の幅広い知識を得ることができました。
ライフプランニング(資産設計)を考えるためには、まずどんな大きな支出があるのかをザックリと理解することが大事です。
ちなみに3大出費とは
- 教育資金
- 住宅資金
- 老後資金
のことです。
今回はファイナンシャルプランナーとして、「家計の3大出費の理解と対策」をまとめました。
この記事を読めば、一般家計における金額感と今からでもするべき対策ができるようになります。
お金のことは難しくてよくわからない‥
専門用語はわからないから、かんたんな内容がいい‥
という方は、ぜひ読んでみてください!
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家計の3大出費はズバリこれ!

生涯の家計で構成費が大きいものは、ズバリこの3つです。
- 教育資金→子どもを大学まで卒業させるのに必要な資金
- 住宅資金→マイホームを購入し、毎月負担するローン資金
- 老後資金→定年後、生きている限り必要な介護費等の資金
もちろん、「子どもは必要ない」「家は賃貸で充分」という方もいらっしゃいます。
賃貸にしても出費はかかりますし、その分のお金を「娯楽にあてたい」方もライフプランニングは事前の準備が必要になります。
少しは貯金をしてるから大丈夫だろうでは、いざお金が足りない場合に借金をする危険性もあります。
事前に備えるためにも、まずは必要資金を知ることから始めましょう。
3大出費の必要資金
家族4人(父、母、子ども2人)を例に考えてみましょう。
この家族4人のモデルの生涯の必要資金は、
3大必要資金だけで、「約1億円」です!
大きな内訳としては
教育資金は、子ども1人を大学卒業までさせるために、約1,500万円となり、2人だと約3,000万円になります。
住宅資金は、マイホームを購入するために借りたお金が2,500万円であっても利息は複利計算するために、金利によっては総返済額が3,000万円を超えることもあります。
老後資金は、「自分が何歳まで生きるのか」という誰にもわからない問題があります。
また病気になるならないも不明ですが、節約をしても、医療費や介護費を考えると3,000〜4,000万円は最低でも必要になってきます。
教育資金:約3,000万円
住宅資金:約3,000万円(物件により変動が大きい)
老後資金:約4,000万円
ただ、この資金には日々の食費や娯楽費などが含まれていません。
長い人生、お金に悩み続ける前に必要な資金を知り、資産設計(ライフプランニング)を少しでも早く始めることが第一歩となります。
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ライフプランニングの必要性
住宅を購入された方は、自分の給料で返済可能かを、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談をしたことがあるかもしれません。
FPはお金に関する知識が多岐に渡り、その知見を活かして収入と支出のバランスを相談することができます。
将来にわたる「収入と支出」の見える化をライフプランニングと言い、メリットとしては
- 自分の身の丈に合った人生プランが設計できる
- 将来にわたる収入と支出が把握できる
- お金に悩まない、人生を楽しむことができる
銀行や分譲住宅販売時などによく、FPによるライフプラン表の作成などの無料サービスもあるので、相談してみることをオススメします。
ただ、担当のFPも保険や住宅などの契約のために雇われているケースもあるので、最後は自分で責任をもって判断してください。
それでは次から、3大出費の中身をみていきましょう。
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教育資金

子ども1人あたりの教育資金は大学卒業まで約1,500万円と言いましたが、私立・公立や進学塾の利用などによっても変わってきます。
一般的な教育費と対策について考えていきましょう。
子ども1人あたりにかかる教育費
文部科学省が発表した「平成30年子供の学習費調査の結果について」の全国の保護者のヒアリングによると教育費は以下のとおりです。
公立 | 私立 | 対公立比 | |
幼稚園 | 約67万円 | 約158万円 | 2.4倍 |
小学校 | 約193万円 | 約959万円 | 5.0倍 |
中学校 | 約147万円 | 約422万円 | 2.9倍 |
高等学校 | 約137万円 | 約291万円 | 2.1倍 |
大学(文系) | 約499万円 | 約717万円 | 1.4倍 |
大学(理系) | – | 約822万円 | 1.6倍 |
幼稚園から中学までを公立、高等学校と大学を私立でおおよそ1,500万円です。
参考までに公立と私立がどれくらい違うか(対公立比)を掲載しましたが、私立は小学校でみるとなんと「5倍」の差があります。
教育費が家計に与える影響はかなり違いがありますね。
僕も子どもがいますが、この表をみると「公立でいいか」と考えてしまいましたが、勉強をしたい子どもの気持ちも無下にはできませんよね。。
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貯蓄できるタイミング
おおよその教育費が分かったところで、ライフプランを考えていつ貯蓄ができるのでしょうか。
例えば2人兄弟がいて3歳差だとすると、入学時期が被り大きく支出が増えるタイミングとなります。
ここ最近、中学受験がブームになっていますが中学校から私立に通うことを考えると、一番貯蓄できるタイミングは「子どもの出産〜小学校の卒業まで」となります。
僕の家庭も子ども2人、上の子は4年生から私立中学を目指して、進学塾に通っていますが受験にかかる塾代はいくらかかるかご存知でしょうか。
小学4年から私立中学を目指す、大手の進学塾の費用は約200万円
※栄光ゼミナール、日能研で見積もりをした僕の経験です
子どもが「私立に行きたい」のに経済的理由で選択できないよりも、伸び伸びと勉強できる環境を与えてあげるためにも備える準備が必要です。
次は備える方法をみてみましょう。
国の制度、民間保険で準備する
教育資金として貯金をしていても、足りない場合は「借りる」を検討する方法があります。
「貯める」手段としては、学資保険や会社の財形貯蓄などの方法がありますが、ここでは2つの公的ローンについて、かんたんにふれておきますね。
貸与型
教育一般貸付 | 日本学生支援機構 (奨学金) | |
貸与対象者 | 保護者 (収入があれば学生も可) | 学生本人 |
貸与金額 | 最高350万円 (留学などは450万円) | 月々の定額貸与 (区分により異なる) |
成績要件 | なし | あり (住民税非課税世帯はなし) |
返済期間 | 最長18年 | 割賦、金額により異なる |
利息 | 在学中は利息のみの返済可 | 【第1種奨学金】 無利息 【第2種奨学金】 利息あり(年利3%を上限) |
給付型
- 支援対象:大学(短期大学)、高等専門学校、専門学校
- 支援内容:①授業料と入学金の減額または免除 ②給付型奨学金の支給
- 支援対象となる学生:世帯収入や資産の要件を満たし、進学先で学ぶ意欲がある学生
ただ、教育ローンについては近年返済ができないなど問題もあるため、借りる場合は慎重な検討が必要なのも事実です。
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住宅資金

実は僕はマンションを3回購入をしています。
1度目は新婚後の新築マンション購入、2度目は転勤後の中古マンション購入、3度目は転勤先で新築マンションへ買い換えです。
諸費用を入れても低金利や立地が良かったこともあり、うまくやり繰りをすることができました。
住宅は高い買い物ですが、資産になる物件を選べば自身の資産を大きく減らさずに購入することも可能です。
ではどのように住宅は購入するのでしょうか?
購入費用の約10%の現金が必要
マイホームの購入はほとんどの方が、一括ではなく、住宅ローンを組んで購入するのが一般的です。
購入時に手付金を支払うケースが多く、またローンの低金利の条件として、頭金に購入費用の10%が必要な条件もあります。
また、住宅費用以外の諸経費も知っておく必要があり登記費用や手数料などは必ずかかります。
住宅購入費用の7%〜10%が諸経費として現金で必要
この予算なら!とチラシや分譲マンションのHPを見て思わずに、諸経費は事前に現金で貯めておきましょう。
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住宅ローンを検討する
資源高の影響で住宅購入価格は年々上昇しています。
事前に「住宅取得資金」をどのように準備をするかを知っておくと便利です。
自己資金(財形住宅貯蓄) + 住宅ローン(借入金)
それぞれの内容をみてみましょう。
自己資金
自己資金は銀行での預貯金の他に、会社によっては「財形貯蓄制度」という方法があります。
僕もそうですが、自分でお金を貯めることがむずかしい人には、会社の福利厚生を利用して毎月の給料から天引きができるんですね。
住宅購入に利用できる「財形貯蓄制度」
一般財形 | 財形住宅貯蓄 | |
目的 | 自由 | 住宅取得・増改築 |
年齢制限 | なし | 55歳未満 |
積立期間 | 5年以上 | 5年以上 (住宅取得の場合は5年未満でも可) |
非課税枠 | なし | あり ※財形年金貯蓄と合わせて、 元利合計550万円までの利子等が非課税 |
目的が住宅購入が決まっていない場合に、「一般財形」を選ぶこともできますが、運用による利息に税金(源泉分離課税)が約20%かかるので、将来住宅を購入するために積み立てたい目的があれば、利子などが非課税になる「財形住宅貯蓄」への加入がオススメです。
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住宅ローン
住宅ローンの組み方で支払い総額は大きく変わります。
住宅ローンの方法には大きく3つがあります。
- 財形住宅融資
- フラット35
- 民間の金融機関の住宅ローン
財形住宅融資
先ほど説明した、会社の福利厚生で「貯める」他に「借りる」こともできます。
- 1年以上継続して積立てており、財形貯蓄残高が50万円以上あること
- 財形(一般・住宅・年金)の合計貯蓄残高の10倍以内(最高4,000万円)で、購入価格の90%以内
- 固定金利(5年ごとに金利の見直しあり)
民間のローンを組まれる方も多いですが、リスク分散のひとつとして、財形(公的ローン)を検討してはいかがでしょうか。
フラット35
民間の金融機関と住宅金融支援機構(かんたんに言うと国がバックについている組織)が提携している固定金利型のローンです。
申込者 | 申込み時点で70歳未満 年収に対する返済額が基準を満たしている (年収400万円以上→35%以下など) |
用途 | 申込者本人または親族が居住するための購入資金 |
住宅条件 | 床面積70㎡以上(マンションは30㎡以上) |
融資金額 | 最高8,000万円(購入価格の100%) ※融資割合90%超は高金利となる |
借入期間 | 最長35年(完済時80以下であること) 返済期限の下限は15年 |
金利 | 固定金利(融資実行日が適用) |
その他 | 保証人・保証料は不要 繰上げ返済手数料は無料 (窓口100万円以上、インターネット10万円以上) |
住宅金融支援機構の調査(2019年)によるとフラット35を選択する人は約14%程度となります。
僕も初めて住宅ローン融資を受ける時に検討しましたが、当時の金利は3%近く、最近の低金利と比較しても支払い金額が大きかったです。
将来的に金利が高くなるリスク対策や、「毎月の返済金額を固定にしたい!」という人には向いた制度ですね。
民間の金融機関の住宅ローン
各民間の銀行が住宅購入用に作成した住宅ローン制度。
銀行によっても条件は異なりますが、主に2つの「返済方法」があります。
両者をかんたんに比較できる表がこちらです。
元利均等返済 | 元金均等返済 | |
支払総額 | 多い | 少ない |
返済額 (金利による見直しあり) | 毎月一定 | 返済当初が一番高く 徐々に減っていく |
利用者割合 ※ | 97% | 3% |
利用者割合をみてわかる通り、ほとんどの方が「元利均等返済」を選択しています。
家族構成にもよりますが、子どもの教育資金や毎月の家計を考えても「支払額が毎月一定」の方が計画を立てやすいですよね。
僕もライフプランニングを立てやすい「元利均等返済」を選びました。
良かった点としては、
- 変動金利でお得な商品が多い
- ネット専用の銀行は金利が特に低いが、自分で調べながら契約する必要がある
- がんの診断で返済額が割引かれるような商品もある
などがあります。
色んな金融機関の商品を比較して、自分に合ったプランをまずは考えてみてください。
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老後資金

最後に「老後資金」です。
先に少し考え方を変えてほしいですが、老後は若い人ほどお金を使いません。
もちろん「自分は元気だ!外食に海外旅行に服も買いまくる!」という人もいるかもしれません。
ただ、子どもも成人し生活費は今と比べて下がる方が自然なので、頭の片隅に置きながら読み進めてください。
老後資金の相場
老後資金で考えることは「自分(家族)が何歳まで生きるのか」です。
考えてもわかりませんよね、ここでは厚生労働省が発表している「令和3年簡易生命表」で寿命の平均を参考にしましょう。
男性:約81年 女性:約88年
※令和3年で0歳の平均余命のこと
冒頭説明した、老後資金は約4,000万ですが定年65歳から25年間(90歳まで)で試算しています。
これを月々の生活費に落とし込むと、以下の通りです。
- 4,000万円を25年間で割ると、年間160万円
- 160万円を12ヶ月間で割ると、月々13.3万円
夫婦2人世帯の老後の生活費用の目安は、最低約22万円、ゆとりある生活で約36万円と言われています。(生命保険文化センターの「令和元年度生活保障に関する調査」アンケート)
え!?月々13万円じゃ足らないやん!ってなるかもですが、このほかに「公的年金」が支給されます。
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公的年金で準備する
公的年金にはよく2階建とか聞いたことがあるかもしれませんが、むずかしいことは置いといて「年金はいくらぐらい、もらえるか」をみてみましょう。
会社員の方は毎月給料から「厚生年金保険料」が税金として引かれています。
国民年金(基礎年金)+ 厚生年金保険
この2つの制度でいわゆる、2階建てっていうんですね。
1階の「国民年金」は20歳以上60歳未満のすべての人が加入し、2階は会社勤めの人が70歳未満を条件に自動的に支払い続けることになります。
ちなみに2階部分の「厚生年金保険料」に1階部分の「国民保険料」も含まれていますので、別で収める必要はありません。
では、「いくらぐらい将来もらえるか」というと
年間:777,800円(20〜60歳まで満額支払いの場合)
※2022年の改訂率基準
が基準となります。
65歳から受給が基準となり、繰り上げや繰り下げなどによって、もらえる料率に違いがありますが、おおよそはこれくらいの金額です。
一方で2階部分の「老齢厚生年金」は計算が複雑のため、以下条件でざっくり試算すると
年間107万円(40年納めた場合)
※年収(初年度300万円、60歳510万円 ※2022年の中央値)
となり、この2つの年間を合計すると
- 公的年金は年間185万円
- 月々:15.4万円
となり、公的年金と貯蓄分で毎月の受給金額は28.7万円になります。
アンケートの「ゆとりある生活」まではいかないとしても、公的年金だけでは「老後資金」は間違いなく足りないことがわかりますね。
また、年金の代わりになる確定拠出年金(iDeCoなど)もありますので、加入されている方はそれ以外に毎月いくらくらいの受給になるかも機会があれば、確認してみてください。
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3大出費のまとめ

今回は家族4人でおおよその3大出費の金額とその対策について、説明しました。
冒頭説明した
教育資金:約3,000万円
住宅資金:約3,000万円
老後資金:約4,000万円
こちらの表も、あながち的外れではないことがわかりました。
昨今のアメリカの金利上昇や戦争により、物価高騰により長期的に資金も今よりももっとたくさん必要になるかもしれません。
まずは自分の家計の現状把握と将来のシミュレーションをして、ライフプランニングを定期手に見直すことが大切ですね。
僕も家を買ったり、子どもが生まれたタイミングで定期的に見直しをしています。
その時折にライフプランを修正して、お金に困らない人生を歩みましょう!
@あめこめ侍
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